FEATUREこの歯科医院の特徴

【FROM:院長・歯科医師 長谷川】



年末が近づいてくると、来年の目標を立てている自分がいます。

そして、今年できていなかったことを反省している自分もいます。

「来年はあれもしたいな。これもしたいな」

「今年はあれができなかったな。これができなかったな」

「来年は、今年できなかった○○をして、新しく△△をやり始めよう」

そうなると、来年は「やること」「プロジェクト」が多すぎて、なんだか、頭がパンクしてる感じがしてきます。

よく言えばチャレンジ精神旺盛なのかもしれないけど、実際は中途半端なことが多く、消化不良の取り組みも多かった。

ここ数年間、開院してからいつもこんな感じです。

これは恐らく、現代人特有の病的症状じゃないかと私は思う。

インターネットが普及して、情報が氾濫して、人類は必要以上に「何か」を求めるようになった。

技術が発展して、同じことを昔よりも速く、効率的にできるようになった。

しかし、それで生活がシンプルになっていったか?というとそれは逆で、忙しさは増すばかり。

恐らく、昔よりも、ものごとを速く広く、そして深くできるようになった結果、

「もっと」「もっと」

と自分から多くの事を求めて、

「あれもやらないといけない」「これもやらないといけない」

というような際限のない欲求が増えてしまったのではないだろうか。

アレもやりたい、これもやらなきゃ...

そんな風にしているうちにtodoリストが積み上がって、やればやるほど忙しくなる状況になったのではないか。

しかし、世に言うエクセレントな企業はたくさんの事を上手くやっているというよりも、限定したサービスを圧倒的に上手く継続してやっているという方が多い。

例えば、スターバックスはコーヒービジネスを他社を圧倒するレベルで実行しているが、コーヒーしかやっていない。

「選択と集中」

といったところだろうか。

経営者になって思うけど、ものごとを新しくスタートするのは意外と簡単だったりする。


でも、ものごとを"やらない"と決めたり"断捨離"したりするのは非常に難しい。

自分でいうのも何だけど、私は前向きなタイプなので、何に対してもやりたいことがたくさん沸いてくる。

その欲求を抑えるのは本当に難しい。

私がみんなによく言う、

「優先順位よりも劣後順位(やらないことを順位付けしてやらないようにする)」

はここから来ている。

勝手にいくらでも沸いてくる「やりたいこと」を順位づけするよりも、「やらないこと」の順位づけをして、「やること」の精度を高めたいからだ。


これはプライベートも同じで、

「あれもやりたい」「これもやりたい」

という「やりたいこと」はプライベートの場合は多くの人は際限なく出てくると思うけど、人生の時間が限られている限り、プライベートでもやはり劣後順位を決めるべきだと私は思う。

「増やす」事ははっきり言って誰にでもできる。

しかし誰にでもできない事は「減らす」こと、つまり断捨離することだろう。

特に、仕事の断捨離の判断はとても難しい。


これをやるのは非常に勇気がいる。


そして、分析も必要だ。

これはみんなの個人の仕事ぶりに関しても言える。

成果も考えずにルーティンになってしまっていて、成果につながらない事をどれだけやっているか?


自己満足ではないか?と思えるような仕事があれば、断捨離したほうがいい。

劣後順位を付けた方がいい。

年末に考えることは、やることに優先順位をつけるのではなく、やらないことを決める劣後順位をつけることではないか。