誰にとっての優先順位か?
【From:歯科衛生士・入社7年目】
あなたもご存じのように、口腔内写真のカメラには様々なタイプがあります。
ひかり歯科医院にもコンパクトで簡単に撮れるカメラ、マニュアル撮影用のカメラがあります。
新人のDHに「どちらが使いやすい?」と聞けば、もちろん「簡単なカメラ」という答えが返ってきますが、当院では必ずマニュアルのカメラで撮影できるように研修を行っています。
”手軽さ”のワナ
コンパクトなカメラのメリットと言えば、何といっても本体の軽さや設定の”楽さ”だと思います。
「片手でサッと撮れて、ピントも自動だし、これで十分では?」と思うかもしれません。
しかし、何かを選ぶときに”楽さ”だけで優先順位を決めてしまうのは、とても危険だと考えます。
あなたにとって本当に優先すべきこと
口腔内写真、X線写真は歯科治療に対する姿勢や実力が現れるところであると言われています。
マニュアルカメラはクオリティの高い写真を撮ることができ、症例発表や講演の際に使われる写真も、マニュアルカメラで撮影されていることがスタンダードです。
簡易的に撮影できるタイプのカメラは誰でも(それこそ新人でも)撮影ができますが、歯科衛生士として将来的に身につけておいた方が良いのは絶対にマニュアルカメラであると考えています。
ひかり歯科医院では毎年、外部講師を招いてDHの院内研修会を行っています。その中に口腔内写真についてのカリキュラムもあるのですが、そこでは必ずマニュアルタイプのカメラを使って実習を行っています。
せっかく歯科衛生士という資格を取ったのであれば、きちんとしたスキルを身につけ、どこに行っても恥ずかしくないDHになってほしいというのが、当院のDH教育についての基本的な考え方です。
優先順位を見失わないで
今回はカメラを例に挙げましたが、これ以外にも、毎日診療をしていると「何を優先すべきか」迷う場面は多いと思います。忙しい中では、簡単な方法やその場限りの方法で切り抜けたくなることも少なくないはずです。
判断に迷ったときは、患者様にとって・そして自分の将来にとって、「本当に優先すべきものは何か?」を考えることが大切です。
何かを判断するとき優先順位が、単に「楽さ・簡単さ」になっていないでしょうか?本当の優先順位を見失わないようにしていきたいですね。